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2015年03月31日

国産野菜の美味しさを広めたい!【株式会社リンガーハット 三宅久美子】

株式会社リンガーハット 三宅久美子

 
(※当社発行の農業フリーペーパー「VOICE」30号/2015年春号より転載)

「日本の野菜をおいしく食べる。」をコンセプトに全国展開をされている株式会社リンガーハットさん。
その真相を広報担当 三宅久美子さんにお伺いました。

国産野菜の美味しさを広めたい!

―国産野菜を使い始めた経緯を教えてください。
 弊社の代表取締役会長兼CEO米Mが日本フードサービス協会会長をしていた頃、全国各地の農家さんを訪ねる機会があり、「やはり国産野菜は美味しい。日本の農家さんもこんなに頑張っている。こういう美味しい野菜でちゃんぽんを作り提供したい」と強く思い、社長に再就任した1年後の2009年10月から、全店で国産化を実施しました。

―それまでは国産野菜を使用されていなかったのですか?
 それまでは2品目が国産でした。キャベツは国内の契約農家さんから、モヤシは自社工場栽培のものを使用していましたが、その他は輸入品でした。国産に切り替える時、私たちが納得できる野菜を育ててくれる農家さんを探すのは大変でしたが、そのおかげで新鮮な野菜が毎日届く産地リレーも構築できました。翌2010年には麺などに使用する小麦粉も全量国産にしました。お肉等の国産化は難しいのですが、当社の求める品質条件に合った産地から調達しています。

―野菜や小麦粉を国産に切り替えてから、お客様の反応は変わりましたか?

 「美味しくなった」「安全安心が感じられる」「栄養たっぷりで嬉しい」など、嬉しいお声を頂きました。一番人気の商品は、野菜を通常の「長崎ちゃんぽん」の2倍近く480gも入れた「野菜たっぷりちゃんぽん」です。
 実は米Mが国産に切り替える決断をした際、当初は役員全員が反対しました。加えて、当時は値下げ競争が激しかったのですが、「信念を貫き、美味しい商品をご提供しよう」と全商品で値上げをしました。米M自身も不安があったようですが、先行販売でお客様から高評価をいただいたり、社員が自主的に書いた決意表明を受け、会社全体が一丸となり自信を持って売り出せました。
 販売後、数カ月が経過したころから右肩上がりになり、お客様の層も、それまで8割近くを占めていた男性から、女性や家族連れが増えました。世間的にも「食の安全」が脅かされる事件が多かった時期なので、それも追い風になったのではないかと思います。

―消費が増えると契約農家さんも喜ばれますね!ところで、契約農家さんと信頼関係を築くために、何か取組まれていることはありますか?
 実際に産地に出向き野菜の状態を確認し合ったり、こまめな情報交換や、時にはメディアにも一緒にご登場いただいています。産地は全国に広がっているので、旬を追いながら訪問していますよ。

―取組みを通し、「日本農業に貢献している」という意識もお持ちですか?
 米Mは「日本の農家さんを応援したい。食料自給率のアップにも少しでも貢献できれば」と思っており、社員の多くもそう考えていると思います。もちろん、多くの農家さんのご協力は大変ありがたいことですし、以前ある農家さんが「リンガーハットに出す野菜を作るために、孫が継ぐことになったんだよ」と話してくださり、とても嬉しくなりました。
 また、お客様には、よりご安心いただけるよう、店頭での産地表記をはじめ、食育にも取り組んでいます。例えば先日は「親子で作ろう!myちゃんぽん教室」を開催しました。この企画では、お店のシステムが再現されたキッチンで、当社スタッフが調理の説明やサポートをしながら、用意されたトッピングから好きなものを使ってmyちゃんぽんを作っていただきます。その中で、新鮮な野菜の美味しさ、農家さんの取り組み等を、楽しみながら学んでいただきます。ご参加されたお客様からは「リンガーハットの商品がどのような工程で作られているのか分かり、安心・安全であることを実感できた。食べに行くのが楽しみになった」等のお声をいただきました。
 これらの取組を通し、既存のお客様はもちろん、次世代のお客様にも野菜の美味しさを伝えていきたいと思っています。

―大学生にも、何か伝えたいことはございますか?
 いま食べている野菜が、どこで生産されたものか知ったうえで食べたり、野菜の美味しさを味わっていただきながらお腹を満たしていただきたいですね。
 その場所が当社であれば嬉しいですし、そのためにも新鮮な国産野菜を生かして、美味しい商品をつくり、提供していかなければいけないと考えています。それが当社の使命の一つだとも思います。
 また、当社も契約農家さんも、「お客様の笑顔を見たい」という同じ目標があるので、それに向かいお互いを高めあっていくことも大切だと考えています。そのためにも、今後も農家さんとの連携をしっかり築いていきたいと思います。


(左)野菜たっぷりちゃんぽん (右)「親子で作ろう!myちゃんぽん教室」の様子




※記載情報は取材当時のものです。
※無断転用・転載・改変を禁止します。引用の際は、当社までご連絡ください。
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posted by agri-map at 00:00| Comment(0) | 外食産業
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