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2015年07月24日

肥料業界について【片倉チッカリン株式会社】

片倉チッカリン株式会社

農業生産の中でも重要な役割を担っている肥料業界。
今回は大手肥料メーカーである片倉チッカリン株式会社 次長 鈴木康夫さん(写真左)と、課長補佐 鈴木邦彦さん(写真右)にお話を伺いました。

(取材:2015/07/24)
※2015年10月1日より片倉コープアグリ株式会社となる。


―はじめに、御社について教えてください。

鈴木次長:
 当社は創業95年の肥料メーカーです。かつて3つの会社が合併し今の形になりました。当社は有機質肥料に特化してきた肥料メーカーであり、事業の約9割は肥料部門ですが、残りの1割程は化粧品原料の生産・販売や、所有地を活用した不動産事業など、他の事業も行っています。
 肥料事業に関しては、原料を仕入れる購買部門、肥料を作る製造部門、製品配送などの受け渡し部門、販売する営業部門、さらに社内を管理する総務部門や経理部門、財務部門などがあります。
 また、今年(2015年)の秋にはコープケミカル株式会社を吸収合併して「片倉コープアグリ株式会社」という新しい会社になります。コープケミカル株式会社は化成肥料をメインに取り扱う会社です。当社は有機質肥料がメインですので、有機と無機の融合という形です。新会社は売上が日本一になります。

―以前、「肥料業界は平成20年前後に肥料の価格が高騰して需要が下がった」と耳にしたのですが、現状について教えてください。

鈴木次長:
 一時期、肥料原料価格が高騰したことがあり、今は少し下がっていますが、やはり高止まりが続いていますね。肥料の3大要素である窒素(N)、リン酸(P)、カリ(K)のうち、窒素関係はだいぶ戻りつつありますが、リン酸とカリは高い水準のまま維持されています。なお、日本は肥料原料のほとんどを輸入に頼っているので、世界の動向により大きな影響を受けます。
 この高騰の時期をきっかけに、様々な有機資源や未利用資源を使おうという動きが活発になってきています。例えば、食品メーカーから出る副産物を肥料化することにより、コストを下げた商品開発をしたり、今まで捨てられていたものを資源にしよう、という動きです。
 また、田畑の土壌分析をして施肥設計をすることも、肥料の有効活用を考える上では重要です。実は土壌中には、肥料成分が作物に吸収されずに残っている場合も多く、例えばそのような田畑に翌年も同じように肥料を撒くと肥料過多な土壌となり生理障害を引き起こす可能性もあります。環境にも良くないですよね。だからこそ、土壌分析をして、その土にあった肥料の配分等を考える、つまり“処方箋”を出すことが重要です。当社では農家さんの希望に応じて土壌診断を実施しています。

鈴木課長補佐:
 「指導」といったら大袈裟ですが、提案したり、薦めたり、そうすることによって限りある資源を残していこうというのが最近の動きですね。

―営業マンはただ肥料を販売するだけでなく、農家さんに合わせたご提案もされているのですね。それらの仕事を通し、嬉しかったことを教えていただけますか?

鈴木次長:
 肥料の販売が実績に結びつくこと。これが営業マンをしている中で一番嬉しかったことですね。あと、私は営業マンだけでなく、技術・普及に長年携わってきましたが、実際に土壌診断や施肥提案をした田畑で「良い農産物ができた」「病気や生理障害が改善できた」という声を農家さんから聞くと、大変やりがいを感じますね。

鈴木課長補佐:
 嬉しくなる時はたくさんありますよ。例えば、当社の肥料を使って「作物が健全になった」「おいしくなった」「収量が多くなった」と言われた時や、現地を回っていて「お宅の肥料を使っているよ」と言われた時など。
 あと、私が担当していた東北地方は、お取引先様の多くが稲作農家さんです。稲作農家さんは、用水路から水田に水を入れたり止めたりする際に、肥料袋で作った土のうをよく使われるのですが、地域一帯が別の会社の肥料袋から当社の肥料袋に変わったときは嬉しかったですね。

鈴木次長:
 人とのつながりがあって、そのうえで商品を使ってくださるところが、肥料業界の一つの特徴だと思います。そういった意味では、人として深いお付き合いができるというのも、大きなやりがいだと思います。

鈴木課長補佐:
 肥料のお取引がある農家さんの野菜の販売もしているのですが、やっぱり「おいしいね」と言われると嬉しいですね。

― 一方で、つらかったことはありますか?

鈴木課長補佐:
 私事ですが、お取引先様の田んぼで生育調査をしていたときに、結婚指輪をなくしたことですね。しかも2回も。妻にとても怒られました(笑)。

―最後に、大学生へ向けてアドバイスをお願いします!

鈴木次長:
 当社はつくばに研究所があります。けっこう大きな規模の研究所ですが、それだけ専門の研究機関をもった肥料会社は、日本では当社くらいです。そういう意味では、肥料会社は「肥料」というモノを売る商売ではありますが、当社の場合はどちらかというと「技術」を売ることを主体にしています。
 技術担当だけではなく、営業マン一人ひとりが技術の知識を身に付けて、そのうえで肥料を販売していく。お客様の立場に立って、どういう使い方をすれば良いかを考えながら仕事をしていく。そういうスタンスの会社です。その点は他の会社の営業方法とはちょっと違うところだと思います。
 肥料の技術・普及や、それを学び伝える営業マンとして、そして何より農家さんに喜ばれる仕事に興味がある方は、ぜひ当社を受けていただければと思います。

鈴木課長補佐:
 私は文系出身で、家は非農家。入社するまで肥料の3大要素のN・P・Kも知りませんでした。学生時代に勉強したことはもちろん大事ですが、全く違った分野の人でも、当社には入社してから教えてくれるという素晴らしい環境があります。他社に比べてもそういった環境は整っていると思うので、様々な分野の人に来てほしいですね。

〜もっと片倉コープアグリ株式会社さんを知ろう!〜

 




※記載情報は取材当時のものです。
※無断転用・転載・改変を禁止します。引用の際は、当社までご連絡ください。
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posted by agri-map at 00:00| Comment(0) | 肥料・飼料
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