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2016年06月30日

梅の魅力を伝えたい!【山口農園 山口由美】

「農家の嫁になりたい」と考えている学生がいる…!
そこで今回は、農業に従事する女性に焦点を当て、「農業女子プロジェクト」(★)に参加されている女性農業者のうち、農家のお嫁さんにお話を伺いました。
(※当社発行の農業フリーペーパー「VOICE」35号/2016年夏号より転載)

山口農園 山口由美

 保育士を経て平成5年に結婚、日本有数の梅の産地である埼玉県越生町の代々続く梅農園に嫁ぐ。現在、農園の経営者であると同時に、3人のお子さんの母親でもある。梅(1ha)の生産・加工・販売に加え、田(60a)で作る稲は全て伝統の「はざかけ米」。女性ならではの細やかな目線を大切に、豊富なアイデアで、女性だからこそ出来る農業に楽しく取り組んでいる。

Q.「農家の嫁」になったきっかけは?
A.夫は公務員ですが、夫の実家がたまたま農家でした。 「農業はしなくていいよ」っていう約束で結婚したのに、農業をしなかったのは最初の数か月だけ。 あとはずっと、義父の農業を手伝わされていました。正直、嫌々始めた農業ですが、今はすごく楽しいですね!

Q.「農業女子プロジェクト」に参加されたきっかけは?
A.義父が倒れ「私が農業を継ぐ!」と決意したものの、知識は無く、相談できる相手もなく、でも理想はあって。それを町に相談したところ「外の世界を見た方がいい」とアドバイスを受け、様々な活動をする中で農業女子PJに参加しました。

Q.学生に一言!
A.農家の嫁は楽しいし、子供たちと一緒に四季を感じられるのがいいですね。食育にもなるし、なにより、家族の絆が強くなる。いろいろな業種の方々と出会えるのも、すごく良いと思います。

梅の魅力を伝えたい!

 農業が大嫌いだった新婚生活から一変、「梅の魅力を伝えたい」と奮闘する毎日を送る山口さん。良質な梅の生産はもちろん、「本物の梅の良さをもっと知ってもらいたい」との想いから、ワークショップ・直販・収穫体験・加工体験などに勤しみ、また、農業女子プロジェクトの創設からのメンバーとして、企業とのコラボ商品開発など精力的に活動の場を広げています。その原動力はどこから来たのか。「農家の嫁」という立場から様々なお話をお聞きしました。

―「農業嫌い」から「農業経営者」に至るまでの転機を教えてください。
 「農業はしなくていい」って約束で結婚したのに、実際は朝早くから農業のお手伝い。加えて、生まれたばかりの子供を育てながら、家族の世話、農園で働くスタッフの食事作り、等々・・・「本当にここは地獄の家だ」と思いました。いつも隠れて泣いていましたよ。それから10年ほど経ったある日、義父が脳出血で倒れました。入退院を繰り返す中でも、梅の木の心配をしている姿を見て、涙が出てきちゃって。その時、「私がこの農業を継がなきゃ。やるからには楽しくやってやるぞ!」と決意しました。

―農作業で苦労した点はありますか?
 剪定作業ですね。義父に習っていなかったので、パートさんや県の梅マイスターなど様々な方に教わりました。

―農業(仕事)と家庭を両立するために工夫されている点はありますか?
 農業女子PJの活動等で外に出る機会も多いのですが、土日祝など学校が休みの日は、うちで体験教室開いてお客さんに来てもらっています。「お仕事はしているけど、お母さんは庭にいる」みたいな。子供たちに寂しい思いをさせたくないなと思って。

―山口さんが本格的に農業を始められた10年前と違い、今は「ひめこらぼ」や「農業女子PJ」など女性農業者が活躍できる場がすごく増えましたが、実際に参加されて変わった点はありますか?
 全国の仲間から考えを聞けますし、企業さんからもいろんなお話を聞けるので、すごく勉強になります。特に企業コラボを通して学んだことは、「農家は一歩外に出ると販売者として責任が重いんだ」ということ。自分の商品に自信がつきましたし、商品のPR方法も学びました。

―今度の目標を教えてください!
 今年3月に「全国梅生産者女性サミット2016inおごせ」を初開催しましたが、ゆくゆくは梅女子で世界進出したいですね!あと、越生の梅農家を助けて、お嫁さんが梅農家を守れるような、そんな農業の体制を作っていきたいと思います。夢は口に出すと叶うもの。越生の梅を守ることも世界進出も「全部やりたい!」って言い続けながら、どんどん実行に移していきます。


(左)百貨店にて直売
(右)体験イベントの様子。
   イベント等の詳細は、公式サイト 【 http://yamaguchinouen.okoshi-yasu.com/ 】 にて!

★「農業女子プロジェクト」とは?

★「農業女子プロジェクト」とは、農林水産省が進める、女性農業者が持つ知恵を様々な企業の技術やノウハウなどと結び付け、新たな商品やサービス等を社会に発信していくプロジェクト。
◎ 公式サイト⇒ http://nougyoujoshi.jp/




※記載情報は取材当時のものです。
※無断転用・転載・改変を禁止します。引用の際は、当社までご連絡ください。
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posted by agri-map at 05:00| Comment(0) | 農業法人・農業者
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