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2015年09月30日

提案力と行動力で、県の農業を底上げする!【大分県庁 加藤典臣】

大分県庁 加藤典臣

voice32_7p01.jpg「公務員も民間企業と変わらないですね」。
取材の最後に思わず口にしたこの言葉は、大分県職員・加藤さんのお話をお聞きし自然と出てきました。具体的にどのような取組をされてきたのでしょうか?!

(※当社発行の農業フリーペーパー「VOICE」32号/2015年秋号より転載)

提案力と行動力で、県の農業を底上げする!

―加藤さんはこれまで「担い手確保専任職員」として新規就農者の確保・育成をされてきましたが、具体的な内容を教えていただけますか?
 大分県では、平成22年度に「27年度までの5年間で1,000人の新規就農者を確保する」ことを目標に、新たな取組として「担い手確保専任職員2名募集」という求人型庁内公募が出ました。「これは私になれと言っているんだろう」と思い込み(笑)、応募し面接を経て無事採用され、23年度から4年間、新規就農者の確保に取り組んできました。
 在任中は就農者確保のために、まずは当県の取組みや魅力を知っていただこうと、県内外の農業法人や学校等に営業へ行きました。出張も多く、1年目は年間約60回、つまり100日以上は全国各地へ行っていました。ただ、その年は成果がほとんどなく・・・、「なぜ駄目だったのか。やり方に問題はなかったか」と事業を検証し、他県の優良な取組や企業の手法を参考にしたり職員同士で案を出し合いました。そして新たに、農業を学べる研修制度や、県独自の就農相談会を県外で実施するなど、当時としては画期的な取組を実施し、功を奏しました。

―民間の営業活動と同じですね。
 変わらないですね。実は私は、19年度に「農業企業参入」の部署に異動しましたが、この時に営業を学びました。これが大きなターニングポイントでしたし、「担い手確保専任職員」に応募する大きな原動力でもありました。
 その部署では、農業参入を考えている一般企業に働きかけて、大分県で新たに農業をしていただくという企業誘致の業務をしていました。全く繋がりのない一般企業に「こういう取組みをしているので是非お話を聞いください」とDMを送ったり電話などをして、実際に会社へ伺い面談をし、話を進めていく。45歳にして初めてそういう仕事に携わったので、最初は電話をするのも緊張しましたよ(笑)。

―それらの営業技術はどのようにして得られたのですか?
 上司である課長が率先して手本を見せてくれました。「電話はこうかけるんだ」から始まり、最初の4〜5社のアポ取りや面談後の仕事の進め方など、色々なことを教えてくれました。課長は他の部署で企業誘致を担当されていたこともあり、実践者から学べたことは非常に大きかったですね。

―農家さんと企業さんだと、対応方法も異なりそうですね。
 「話をする」ことに変わりはありませんが、どちらかと言えば農家さんに働きかける方が大変だと思います。例えば、農産物の品質改善や栽培方式を変えるというのは、今までの方法や考え方を変えていく、つまり農家さん自身を変えていかなければならないのですが、新たに農業を始める企業さんだと、プランを説明して数字を見せて、企業さんが決断をすれば事業として進めることができます。

―当時は、どのような企業さんをご担当されていましたか?
 ワタミファームさんや住友化学さん、JR九州さんなどを担当しました。初めての事も多く苦労もしましたが、多くの企業さんから非常に勉強させてもらいましたよ。なお、27年3月末現在では、延べ190件を超える企業(県内・県外合計)が大分県で農業をしています。

―ところで加藤さんは、他にどのような部署に就いたことがありますか?
 私は農業職で入庁したので、主に農業関係の部署に就いています。最初は病害虫防除所に配属され、「水稲の病害虫発生予察業務」を担当していました。管県内に数十か地所調査地点があり、稲の生育状況に合わせて、ウンカ等の害虫や「いもち病」などの発生を調査し、防除情報等を出すという業務です。
 県庁では、農産業課、研究普及課、農山漁村・担い手支援課に勤務し、前述の企業参入や担い手の確保・育成、そのほか米の生産調整業務など行政的な仕事をしました。他には、普及センターにて集落営農の推進や花卉の普及指導員をしたり、行政の出先機関である振興局へも行きました。なお、現在の所属先は、大分県立農業大学校です。
 随分異動が多いと思われたかもしれませんが、大分県は基本的に4〜5年での異動となるので、他県の方に比べれば少ない方だと思います。

―最後に、学生へ一言お願いします!
 自分で提案をしたり、やりたいことを見つけて取組めば、仕事も楽しくなり、開けてくると思います。今の公務員は定型の仕事をこなすだけではないので、次の展開をイメージしながら、どんどん提案してほしいですね。
 あと、大分県職員は他県出身者も多く、農業職の採用人数も多い方だと思うので、まずは門を叩いてみてください。




※記載情報は取材当時のものです。
※無断転用・転載・改変を禁止します。引用の際は、当社までご連絡ください。
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posted by agri-map at 04:00| Comment(0) | 公的機関・公務員
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