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2016年12月23日

日本政策金融公庫 農林水産事業

日本政策金融公庫 農林水産事業

「現場に近いところで仕事をしています。現場に行かないと、農業経営の真の姿は見えてきません。」
そう話すのは、日本政策金融公庫 農林水産事業の職員の皆さん。「社名から堅い会社をイメージされる方もいらっしゃるようですが、必ずしもそんなことないですよ!」と話す皆さんですが、実際にはどのようなお仕事をされているのでしょうか?人材開発室 人事第一グループの、和田さん、池田さん、竹本さんに伺いました!
(取材:2016/11/08 掲載:12/23)

農林公庫(1).jpg
(左より、和田さん、竹本さん、池田さん)

―貴社の事業内容について教えてください。

和田さん
 当社は大きく「国民生活事業」「農林水産事業」「中小企業事業」の3事業に分かれています。その中で、私たち「農林水産事業」は、一言で言うと大きく4つの分野――農業・林業・漁業、そして食品産業の事業者の方々へ融資をしています。

―「融資」ということは、事業にかかる資金を貸し出すことで事業者の皆さんのサポートをされているということですね。一般的な銀行とはどのような違いがあるのでしょうか?

竹本さん
 当社は株式の100%を国が保有する政策金融機関です。国の政策を金融面から後押しするという役割があります。
 例えば、新たに農業を始める方を資金面から支援する「青年等就農資金」や農業経営の改善に必要な投資に幅広くご利用いただける「スーパーL資金」(農業経営基盤強化資金)、農林漁業者が災害を受けたときや社会的・経済的環境の変化により資金繰りに支障をきたしているときにご利用いただける「農林漁業セーフティネット資金」などがあります。当社が行う融資の中には無利子のものもあり、その点も他の銀行さんとは違いますね。

―国の仕事に近いことをされているんですね。社名の通り、“日本の政策を金融で支える”会社ですね。

竹本さん
 そうですね。ただ、社名を聞いたときに「堅い会社なのかな」って印象をお持ちになる方もいらっしゃるようですが、実際はすごくお客さまに近いところで仕事をしています。

農林公庫(2)和田さん.jpg 和田さん
 お客さまを理解するためには、現場に行ってお話を伺い、自分の目で見させていただくことが一番大切です。
 私たちには農業金融に関する専門的な知識はありますが、現場で生じているお客さまの課題や悩みについては、実際に行ってお話を伺わないと分からないですから。

―そうなんですか!室内でひたすら計算をしているイメージでした…。皆さんも現場に出られることが多いのですか?

和田さん
 支店の職員は、基本的に現場に行って仕事をしているイメージですね。どのような現場に行くかは、配属される支店によって様々です。
 例えば、私が以前勤務していた岐阜支店では、飛騨牛で有名な地域ということもあり、肉用牛農家さんが多かったですね。加えて、同じ畜産経営でも養豚、養鶏などの他、稲作、畑作、施設園芸といった耕種経営を営む方もいらっしゃいました。
 一方で、特定の作物の大産地にある支店、例えば新潟支店では、稲作農家さんが多いといった特徴があります。

―イメージでは大規模農家さんにのみ融資をされているのかと思っていたのですが、家族経営の方にも融資をされているのですか?

和田さん
 お客さまの経営規模は様々です。売上が億を超えるような企業的経営の方もいらっしゃれば、比較的小規模の家族経営の方もいらっしゃいます。

―取引先の幅も広いのですね。これまで様々な農家さんと接してこられたと思いますが、仕事の中で印象的だったエピソードを教えてください!

農林公庫_竹本さん.jpg竹本さん
 私は、ある支店にいた時に、就農4年目の稲作経営を営む方に6千万円もの融資を実行できたことがとても印象的でした。
 実はそのご融資は、当時の売上高の3倍近くもの投資だったんです。リスクを考えると「その金額は融資できない」という判断もありえますますが、「それだけの金額を希望するのには何か背景があるはずだ」と思い、実際にそのお客さまを訪問して背景をしっかりと聞き取りしました。そうしたところ、その方は地域の担い手として大変期待されている方で、周囲の農家さんがそのお客さまに農地を預けようとしていたのです。そのため、今後の規模拡大を考えると大きな施設整備が必要だと判断し、融資を希望されていたのです。
 しかし、「これから農地がどんどん集まってくるから融資が必要だ!」というお話だけで融資する訳にはいきません。そこで、そのお客さまの農地賃借に関する書類を確認させていただきました。すると、続々とそのお客さまに農地が集まっていることが分かり、投資規模が決して過大なものではないことが判ったんです!その後、上司への報告やそのお客さまとのやり取りなどを経て、希望額を全額融資することが出来ました。私はその後転勤したためそのお客さまの担当を外れてしまったのですが、今ではそのお客さまは地域で耕地面積が2位の大規模な稲作経営者になったと伺っています。
 私たちの強みは、お客さまに寄り添いつつ、多くの現場経験を通じて高い専門性を培っていることだと思っています。それを体現できた、非常に印象深い経験でした。

和田さん
 私は、岐阜支店にいたときですが、ある報道の影響で飛騨牛の相場が大暴落したことがありました。それまで一頭120万円で売れていた牛が80万円になってしまい、「次の子牛を導入する資金がない」「エサが買えなくなる」という事態になったのです。そのとき、多くの肉用牛農家さんに当社の「セーフティネット資金」や「スーパーL資金」を融資させていただきました。そのことが非常に印象に残っています。突発的なことが起きたときに力を発揮できるのも政策金融機関ならではだと思います。このときは、当社の仕事に対してやりがいや使命感を強く感じました。

農林公庫(4)池田さん.jpg池田さん
 私は、本店の審査部にいたときに、災害時の審査の方法を変える業務に携わっていました。一般的に融資では担保や保証人が必要となりますが、「無担保・無保証でより迅速に対応する」という一時的なルールを作り災害復興を支援するためです。このとき「無担保・無保証にした場合にどのような影響が出るのか」という分析やリスク計算を、他の部署も交えて短期間で行わなくてはならなかったので、その当時はすごく忙しく仕事をしていました。
 しかし、それが形になり、実際にお客さまへの融資が始まると「頑張ってよかったな」と思いましたし、新聞等で「公庫が相談窓口を設置して被災者への対応を積極的にやっている」という記事を見たときには本当にやりがいを感じました。こうした迅速な取組みができることも当社の特色の一つだと思います。

―お話を伺うと農業や金融に関する専門的な知識が必要だと思ったのですが、学生のうちに学んでおくべきことはありますか?ご自身の就活時代や入社時のエピソードも踏まえ、アドバイスをお願いします!

和田さん
 現場で先輩職員のバックアップを受けつつ実務を覚えていくOJT(※)があるので、学生時代に金融の知識がないからといって心配する必要はありません。私自身も、大学では農業化学を専攻していたので、金融や法律、経済の知識がない状態からのスタートでした。
 私が当社を志望したのは、農業を産業として飛躍させていきたいと思ったからです。私の実家は農村地帯で、自分の実家にも田畑があるなど、小さい頃から農業がとても身近な存在でした。そうした環境もあり、子供の頃から漠然と「農業の世界で仕事をしたい」と思っていたのですが、就職活動の時に「いま日本の農業に求められているのは農業経営体を強くすることだ。そこで一番必要になるのはお金だ」と思い、農業経営を資金面からサポートできる当社を選びました。金融などの知識がなくても、一番大切なことは、農業を含めた一次産業への想いだと思います。

(※「on-the-job training」の略。日常の業務を通じて従業員に教育すること。公庫では若手職員に対し、先輩職員がマンツーマンで業務のフォローを行っている)

池田さん
 現場でのOJTはもちろんですが、入庫後は数カ月間の新入社員研修があり、そこで学べることも大きいと思います。私は、学生時代は農業経済学科にいたので割と当社の仕事に近いことを学んでいましたが、専門科目よりも農業実習や農村調査に夢中になっていましたので、その研修で学べたことは大きかったですね。
 新入社員研修では、公庫の業務内容や資金制度はもちろん、それらの基礎となる金融や簿記など、様々なことを学びます。新入社員研修が終わると支店に配属されますが、基礎知識を身につけてから支店に出られたのは良かったと思います。

竹本さん
 私は学生時代は水産経済学を専攻しており、将来は「日本の水産業のために仕事をしたい!」と思っていたので、金融どころか農業の知識もほとんどありませんでした。しかし、とある会社説明会で採用担当者に水産業への想いを熱く語ったところ、「あなたの水産業に対する想いは分かった。ただ、水産業だけじゃなく、一次産業全体を盛り上げてくれ」と言われ、その時初めて農業にも目が向きました。
 学生時代から「人の役に立つ何かがしたい」と思っていたこともあって、公共的な視点から日本の一次産業を支えられるという点に共感して、当社を選びました。
 実は、仕事を始めた頃は「コンバイン」さえも知らなかったのですが、当社は研修制度が整っていますし、詳しく教えてくれる先輩もたくさんいますので、知識はどんどん増えていきました。そして何より、現場でお客さまに教えていただくことを非常に大切にしています。私は、「お客さまの経営発展と自己成長が一緒にある」、そのようなイメージで仕事をしています。

―最後に、学生にメッセージをお願いします!

和田さん
 私たちの仕事は、日本の農業を支える経営者の方々に寄り添って共に歩み、更なる経営の発展に向けて新たな道を切り拓くお手伝いをする仕事です。だからこそ、果敢に新しいことに取り組み、前例にとらわれない仕事に挑戦する、そのようなチャレンジ精神と高い志を持った方を私たち公庫は求めています。
 農業と食に高い関心を持っている方や、日本の一次産業の成長産業化、地方創生といった分野に興味を持っている方は、ぜひ当社の門を叩いてください。


〜もっと日本政策金融公庫 農林水産事業さんを知ろう!〜

 




※記載情報は取材当時のものです。
※無断転用・転載・改変を禁止します。引用の際は、当社までご連絡ください。
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posted by agri-map at 14:59| Comment(0) | 金融
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