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2016年09月30日

医福食農連携 【涌谷町生薬まちづくりの会】

医福食農連携

涌谷町生薬まちづくりの会 (1).jpg 「医福食農連携」という用語をご存知でしょうか?
 近年、さまざまな社会問題を解決する手段として注目されていますが、実際に医福食農連携に取組む事業者さんはどのような想いをお持ちなのでしょうか。
 今回は、町全体で医福食農連携に取組む「涌谷町生薬まちづくりの会」(宮城県)の取組みについて、涌谷町まちづくり推進課大崎さんと千葉さんに伺いました!
☆写真右より、涌谷町役場 大崎さん、千葉さん
(※当社発行の農業フリーペーパー「VOICE」36号/2016年秋号より転載)

医福食農連携とは?

機能性食品・介護食品の開発・普及、薬用作物の生産拡大、「農」と「福祉」の連携、機能性食品等の開発に資する研究など、各業界の垣根を超えて、医療・福祉サイドと食料・農業サイドが戦略的に連携を進める取組。
(フードアクションニッポンWEBサイト http://syokuryo.jp/ifuku-fan/ より)

生薬を活かした健康まちづくり

―「生薬を活かした健康まちづくり」へ取り組まれた経緯を教えてください。
 2011年の東日本大震災で当町も被害を受け、復旧計画を立てたのですが、「それだけじゃ足りないよね」ということで、まちづくりの検討作業を行いました。そのなかで「総合医療を使ったまちおこしができないか」という提案があり、「総合医療のなかでも漢方なら経済的にも効果がありそうだ」ということで、2012年3月に策定した「復興まちづくりマスター・プラン」の副題として取り入れました。その後検討等を重ね、翌年2013年4月に「涌谷町生薬まちづくりの会」が発足し、今に至ります。

―具体的な取組内容について教えていただけますか?
 「心身の健康」「産業の健康」「町土の健康」「所得の健康」を四本の柱に掲げ、薬用作物の栽培・加工・啓発を行っています。栽培ではハトムギやコガネバナなど作付面積の多い少ないはありますが、22種類を合計で約8ha生産しており、加工では薬膳クッキーやハトムギ茶を製造したり薬膳講習を年4回開催しています。啓発では東洋医学の先生をお招きした「漢方啓発講座」を年3回開催します。
涌谷町生薬まちづくりの会 (3).jpg

―貴町のように町全体を巻き込んだ「医福食農連携」活動は珍しいと思いますが、なぜそうしようと思われたのですか?
 一番は、たとえ出荷しなくても健康ツールとして使えるからです。「高齢化で医療費がかかる」という面もありますが、それ以上に「震災の影響による心のケアとして何か楽しいことをやりましょうよ」という一環でもあります。事業目的には「コミュニティの形成」も含まれますし、「心身の健康」や「町土の健康」にもマッチしますので。

―取組みを始めて変わったことはありますか?
 最初の頃は、ほとんどの町民が生薬に対して関心がありませんでしたが、最近では「あ、これって○○に効くんだよね」という声を聞くようになりましたし、少しずつ健康志向に向いてきたのかなと思います。

―事業を進める上での課題は何ですか?
 取引ですね。先ほど「出荷しなくても」と言いましたが、「産業の健康」や「所得の健康」を考えると、やはり販売も重要になってきます。ただ生薬は普通の農産物と違い栽培も難しければ、市場が存在しないので取引も難しい部分があります。
 その解決策の一つとして、今年から涌谷町産ハトムギを100%使ったお茶を開発・製造し販売を始めました。商品名は「城山の金さんのはと麦茶」。約2万本生産して 1万6800本を3月から販売を開始したのですが、5月に売切れました。来年は今年の4倍製造しようと計画していますが、一気に製造すると年度の途中に賞味期限が切れてしまうので、一年中飲めるように2〜3回に分けて製造しようと考えています。
涌谷町生薬まちづくりの会 (2).jpg

―最後に、学生に一言お願いします!
 自分が「面白い!」と思わなければ、面白い事業はできないと思います。あと、文化がなければ新しく作ればいいんです。特に若い人は、受け身ではなく、どんどんチャレンジしてほしいですね。

公式サイトへリンク

・涌谷町生薬まちづくりの会 ⇒ https://ja-jp.facebook.com/wakuasyouyaku/
・事例紹介:涌谷町生薬まちづくりの会 ⇒ http://syokuryo.jp/ifuku-fan/handicap/wakuya-town.html




※記載情報は取材当時のものです。
※無断転用・転載・改変を禁止します。引用の際は、当社までご連絡ください。
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posted by agri-map at 00:00| Comment(0) | 様々な取り組み
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