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2017年01月16日

【農業×海外】タキイブラジル

今回のインタビューテーマは「農業×海外」。
近年のグローバル化に伴って、国内の農業界企業も海外に進出し事業規模を広げています。
その農業界の中で最も川上に位置するのが種苗業界です。国内をはじめ、世界中の人々の食と農の基盤を支えています。今回は、そんな種苗業界のリーディングカンパニーであるタキイ種苗株式会社で海外を舞台に活躍されているタキイブラジルの松下宏美様にお話を伺いました。
(取材:2016/10/09、ブラジル サンパウロ市の飲食店にて、記者・松崎|掲載:2017/1/16)


タキイブラジル松下さん.jpg

―はじめに御社について教えてください。

 当社は今年(2017年)で創業182周年を迎えます。種苗メーカーとして、常に時代のニーズに対応した特性を備える野菜や花のタネを開発してきました。現在では世界約120の国や地域へ商品を販売しています。従業員数は約750人ですので社員同士の顔もほとんどわかり、非常に風通しの良い会社ですね。

―世界中で事業を展開しているとてもグローバルな会社ですね。現在駐在されているタキイブラジルについても教えていただけますか。

 農業大国であるブラジルをはじめ、コロンビア以南の南米での販売を管轄しているのがタキイブラジルです。現在日本人駐在員が2名、現地スタッフを含めると全員で25名が働いています。

―ブラジルだけではなく南米全体を管轄しているのですね。

 そうですね。私もブラジル国内ではなく、エクアドルやコロンビアといったブラジル以外の南米を担当しています。
 メインの業務は、代理店との商談や農家さんへの訪問、そして本社とのやり取りです。中でも、タネの直接の販売先となる各国の代理店とは長い付き合いがあり、各地域の気候風土や食文化にあった商品を推進・販売していただいています。
 代理店へは定期的に訪問し、品種ごとの売り上げを確認します。売り上げが下がっている商品があった場合は、なぜその商品の売り上げが下がっているのか原因を調べ、それに対して「他のメーカーの商品はこういった点が弱いですが、当社のこの商品ならこういった利点があるのでいいですよ」というような具体的な提案をします。常に農家さんの目線で提案することを心がけていますね。ですから自社商品だけではなく、他社商品も含めて幅広い知識が必要です。また、同時に現地の情報収集も行います。先日も玉葱産地訪問のためにエクアドルに行ったのですが、その際に隣にキャベツ畑があったため、現在使用しているタネの種類や栽培方法に関して話を聞き、当社の商品を提案しました。周辺情報も確認し会社に持ち帰り共有しておくことで、いつでも必要な時に活かせるよう準備しています。
 さらに代理店だけではなく実際に農家さんを訪問し、技術的な指導も行います。栽培過程で問題が起こった場合は、原因を突き止め、的確なアドバイスを行うといった具合です。
 ちなみに私は文系出身ということもあり、こういった技術的な指導が必要な場合は農学部出身の現地スタッフと共に出かけています。

―文系出身ですか!どのような経緯で入社されたのでしょうか。

 大学時代にスペイン語を勉強していたので「語学を活かして仕事をしたい」と考えていました。就職活動の際は「海外で働けるかどうか」を軸に、大小問わず商社からメーカーまで幅広く考えていました。特別、農業や種苗にこだわりを持っていたわけではありませんが、実家が兼業農家なので漠然と興味はありました。
 中でも当社は、種苗に関して唯一無二の商品をたくさん扱っています。そういったオンリーワンな商品を世界中に広めたいという想いから当社を志望し、「海外営業職」で採用され入社しました。

―学生の頃から海外で働きたいという強い気持ちがあったのですね。入社直後から海外で活躍されていたのですか。

 私は入社して約10年になりますが、1年目と2年目は日本で農業や仕事の基礎を学びました。

 当社では入社1年目に本社や農場で研修があります。当社は京都府に本社があり、滋賀県に研究農場がありますが、その農場には当社が運営する「タキイ研究農場付属 園芸専門学校」も併設されており、約4ヶ月泊まり込みで学生さんと一緒に勉強します。品種開発を手掛けるブリーダーの講義を聞いたり、実際に畑で管理作業を行いながら、植物生理の基礎について学びました。また、本社研修では、販売用種子の品質を確認する部署や、種子管理〜製品化を行う部署での仕事を通じて、高品質種子の販売に至るまでの過程についても理解を深めます。営業職であっても農業に関する専門知識は必要になってくるので、入社1年間を通じて基礎知識をしっかり身につけます。研修を通して、他部署の人間とも顔見知りになるので、その後も何かあった時に連絡が取りやすくなるというメリットもあります。
 2年目は基本的な輸出業務を通して貿易実務を身につけます。特に輸出業務では、営業担当者とアシスタントがペアになって仕事をしますが、営業担当者はアシスタントの仕事のチェックもするので、アシスタントの仕事を理解する必要があります。それもこの期間に身につけていきます。
 そして、3年目から本格的に海外へ出張できるようになります。

 私も最初のうちは京都本社から出張ベースで海外営業を担当していました。最初は欧米、次にタイとベトナム、その後、結婚出産のため一時お休みをいただき、復帰後はまた欧米を担当していました。その後、2年間の南米担当を経て、昨年(2016年)4月からタキイブラジルに駐在しています。単身赴任ですので、夫と子どもは日本にいます。

―出張ベースから駐在員に変わったことで、仕事にはどのような変化がありましたか。

 出張ベースの時と比べると、より深く現場に入り込める環境で仕事ができるようになりましたね。時差も少なく、距離も近いため、メールや電話でのやり取りがタイムリーにできますし、実際に畑へ行き作物を見られる機会も増えました。駐在だからこそ、仕事の幅もより広がりましたし、チャンスをくれた会社にも感謝しています。何より、理解して背中を押してくれた家族には、本当に感謝しています。
 また、プライベートの過ごし方も変わりました。サンパウロには様々な業界で働く日本人駐在員がたくさんいるので、食事やスポーツを通して駐在員同士の交流が増えましたね。国内では他の業界の人と関わる機会が少ないので、バックグラウンドの異なる人の話を聞けるのはとても楽しいです。

―海外での仕事を通して、どのような時にやりがいを感じますか。

 やはり農家さんに喜んでもらえた時が一番嬉しいですね。自社商品の提案から始まり、収穫まで携わるため、良い作物が収穫できて「ありがとう」と言われると、「この仕事をやっていてよかったな」と思います。そして、出来た作物が世界中の人々に食べてもらっていると考えると、食の根幹を担う、非常にやりがいのある仕事だなと思いますね。
 また、海外で働いていて「面白いな」と感じるのが、様々な部分で各国の特徴を見られる点です。例えば畑の畝(うね)の作り方一つとっても、各国の国民性が見て取れてとても面白いですよ。

―やはり仕事をする上で、やりがいや面白さを感じられるかどうかはとても大切ですね。

 そうですね。仕事をするためにはたくさん勉強しなければいけないことがあります。しかし、興味があれば勉強も続けられますよね。
 これから就職活動をする学生さんには、ぜひ「自分が興味のあることは何か」を考え、自分にマッチしたやりがいや面白さを感じられる会社と出会ってほしいと思います。個人的には、就職活動は業界にこだわらず、様々なところを見た方が良いと思います。いろんな業界の話を聞く機会は就活くらいしかないですからね。ただ、その時期は授業やゼミもあり、本当に忙しいと思います。私も「説明会の予約をしたけど授業でどうしても行けなかった」という経験もあります。「自分のできる範囲で」というのが前提条件ですが、多くの社会人の話を聞くことで、将来自分が働く姿をイメージしやすくなると思いますよ。

―貴重なアドバイスをありがとうございます。最後に種苗業界や御社に興味のある学生に向けて、一言お願いします。

 当社には、日本をはじめとしたアジアではある程度の知名度と実績があります。しかし欧米や南米などではまだ十分とは言えません。よく言えば、守るものはなくて攻めていくだけ。的確なアドバイスをくれる人もたくさんいるので、国内外の農業分野で若い時から積極的にチャレンジしたい方には合っていると思います。もし現時点で英語があまり得意ではなくても、基礎さえできていれば英語を使った業務を通して上達するので大丈夫です。少しでも興味のある方は、ぜひ当社の採用HPもご覧ください!



〜もっとタキイ種苗(株)さんを知ろう!〜

 




※記載情報は取材当時のものです。
※無断転用・転載・改変を禁止します。引用の際は、当社までご連絡ください。
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posted by agri-map at 13:09| Comment(0) | 種苗

2016年06月30日

生活の糧をつくるグローバルな仕事! 【株式会社サカタのタネ】

株式会社サカタのタネ

 「必需品を扱う仕事って、とても魅力的」。
 種への熱いロマンを語ってくださったのは、日本で1位・2位を争う大手種苗メーカー、株式会社サカタのタネ 広報宣伝部 大無田龍一さん。種苗メーカーは世界中に幅広い市場を持ち、農業関係の職業としても人気の高い業種の一つですが、一体どのようなお仕事をされているのでしょうか?お聞きしました!
☆右写真:大無田さん(右)と取材スタッフ(左)
(※当社発行の農業フリーペーパー「VOICE」35号/2016年夏号より転載)

生活の糧をつくるグローバルな仕事!

―農業界における種苗メーカーの立ち位置について教えてください。
 私たち種苗メーカーは、種や苗という素材を扱う業界で、農業界では源流に位置します。

―事業について詳しく教えてください。
 大きくは、研究開発→種子生産→品質管理・物流管理→販売、に分かれます。
 研究開発とは新しい品種を作り出す仕事で、品種改良そのものです。品種改良とは、例えば「病気に強い」親と「味の良い」親をかけ合せて「病気に強くて味の良い」品種を作り出すように、両方の良い特徴を持った品種を生み出すことです。この種を「F1」(※1)と言います。特に日本には四季があり、南北に長いため気候も様々。植物には厳しい気候ですが、その方が研究開発には向いています。
 そして、その品種のタネを国内や世界各国の契約農家さんに採っていただくのが採種。当社では「生産部門」と呼んでいます。

―販売されている種は農家さんが作っているのですか?
 そうです、採種農家さんに委託しています。この方法は、どの種苗メーカーも基本的に一緒だと思います。

―なぜ国内だけでなく、海外でも種の生産をされているのですか?
 リスクヘッジのためです。1か所だと異常気象等があった場合に供給できない事態になりますから。特に日本は多湿のため採種には向いていません。なお、採種地等に関しては、種袋に国名などは書いていますが、それ以上は企業秘密です。
 種子に求められるのは、発芽率がよいなど、品質の高さです。そのため、採種農家さんには生産スキルの高さが求められますが、植え方や生産管理のノウハウについては、生産部門の社員が現場で指導します。海外出張も多いですよ。どの国でも農家さんとしっかりコミュニケーションをとって信頼関係を築くことが大切です。

―グローバルですね!
 そうですね。採種の次にくる物流も、世界各国に種を提供していくのでグローバルです。
 一方、販売についてはローカルです。例えばトマトだと、日本では生食がメインなので生で食べて美味しいトマトが求められますが、ヨーロッパ等では生食よりも加工に向く収量の多い品種が求められます。このように、地域の実情をくみ取っていく必要があります。もちろんそれは研究開発にも通じることなので、育種をするスタッフも海外出張が多いですね。

―新しい品種を作るのに、どれくらいの時間がかかりますか?
 大体10年です。ただ、当社には研究員がたくさんいますし、花と野菜をあわせて年間に数十種を発表しています。

―次々と新品種を生み出す御社ですが、種苗メーカーは農業界にどのような影響を与えていると思われますか?
 種苗メーカーと農家さんは一心同体のような部分があります。例えば、種苗メーカーがすごい品種を作っても、農家さんが作りづらかったり、作っても売れない品種だと、それはメーカー側の自己満足でしかありません。逆に、「味は良いけど病気に悩まされている」という品種に耐病性のある品種ができれば、収量アップや、農家さんの収入アップも期待できます。そういう意味で、一心同体です。
 また、種苗メーカーは種を安定供給する使命があります。例えば、当社の代表的な品種の一つに「アンデスメロン」がありますが、「今年は種がありません」となれば、その年は「アンデスメロン」を食べることができません。ブロッコリーに至っては、当社が世界の65%のシェアを持っています。品種によっては地域の特産になっているものもありますし、種苗は食文化に根付いた産業とも言えますね。

―今後の展望を教えてください。
 良い品種を作り、農家さんに安定供給をしながら、国内はもちろん、グローバルに業績を拡大していきたいと思います。

―最後に、学生に一言お願いします!
 種苗はものすごく重要な商品です。加えて、上流から下流まで農業の全体像を見やすい産業だと思うので、大きな視点をもって農業界で働きたい方には良い職業だと思います。世界まで見られますからね!種苗にはロマンが詰まっています。ぜひそれを感じてみてください。


(※1)F1品種
 異なる性質を持つ品種間で交雑をして出来た品種(一代雑種)のこと。雑種強勢により栽培面や品質面で利点が大きいため、流通している野菜はほとんどF1品種である。なお、F1同士の交配でできる種子は性質がバラバラになるため、自家採種をしても同じ性質の種を採ることは期待できない。
 この他、品種に関連する用語には、「固定種」や「マーカー育種」などがある。
 固定種(在来種)とは、その地域で昔から作られ、長い時間をかけて選抜を繰り返して根付いた品種のことである。自家採種による確保が一般的で、市場に出回ることは少ない。
 「マーカー育種」とは、作物の有用形質を支配する遺伝子のゲノム上の位置であるDNA配列を目印として利用する育種方法。従来の育種に比べて短時間で作成できる。

サカタのタネ」って、どんな会社?

サカタのタネ.jpg
今回は種苗業界の話だけでなく、同社の創業のきっかけや求められる人材についてもお聞きしました。

―御社は「苗木の輸出から始まった」と伺いましたが、本当ですか?
 そうです。創業者の坂田武雄が、土地にゆかりもない横浜の地で苗木の輸出を始めたのが始まりです。
 そもそも種苗業界はとても古い産業ですが、当社は創業してから103年。もっと古い種苗会社があるように、決して長い訳ではありません。言い換えると、野心を持った若者がベンチャー的に始めた会社です。創業者は、帝国大学農科大学実科(現:東京農工大学農学部)を卒業後、当時の農商務省の海外実業練習生(※2)としてアメリカで苗木事業の実務を学びました。帰国後、儲かると思い始めたのが苗木の輸出。併せて、欧米向けにユリの球根を輸出していました。当時、ユリの球根は生糸と並んで国の特産品だったので非常に良い商売だったと思います。しかし苗木輸出の方は思うように業績が伸びず、種子に転換しました。

―成り立ち以外に他の種苗会社と違う点はありますか?
 スタートから海外を意識していたということですね。国内だけでなく日本から海外に向けてビジネスをしていくという、グローバルな視点が大きく異なると思います。

―海外に多くの拠点をお持ちなのは、大企業だからこそ出来るのでしょうか?
 「大企業だから」というのは、あまり関係ないかもしれません。当社は創業して8年目の1921年に、シカゴに支店を開設しています。その2年後、1923年に関東大震災が起こり社屋焼失等の影響のためシカゴ店は閉店しましたが、現在では、海外15か国に拠点があり、種子を供給している国は170か国以上にのぼります。

―それだけグローバルだと、入社時に英語は必須でしょうか?
 そんなことはないですよ。英語が話せる事はアピールポイントになりますが、あくまで人物本位で採用しています。当社の理念である「品質・誠実・奉仕」に沿う方がベストですね。

―どのような学部出身の方がいますか?
 研究・技術系は農学部系の出身者が多いのですが、営業・事務系は学部・学科を問わず募集しています。ちなみに私が配属されている広報部には私を含め4名の社員がいますが、うち2名が文系です。部署を問わず生産現場へ行く機会は多いですし、農業に興味がないと楽しくないと思います。廊下を歩いていると、けっこう日焼けしている人が多いですよ。私もそうですが(笑)。

―広報部の方も現場へ行くのですね!
 実際に畑へ行って植物を見ないと分からないことも多いですからね。プレスリリースを書いたりメディアから問い合わせがあったときも、その経験があると、より深く伝えることができます。私は中途採用でここへ入社しましたが、植物はもちろん、利用方法や生産者の方々にも興味があるので、積極的に様々な現場へ行かせてもらっています。

―大無田さんは種苗の世界に入って、どのようなイメージを持たれましたか?
 楽しくて面白い!種苗はとても可能性がある業界だと思います。極論を言えば、種が無くなれば食べ物が無くなります。種は生きていく上での必需品だと思いますし、とても魅力的な素材を扱う職業ですね。


(※2)海外実業練習生
 明治政府が始めた補助金を支給して国内の産業を強化するために海外で実業を学ばせる制度。多くの実業家を輩出した。




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イタリア野菜を日本に定着させる!【トキタ種苗株式会社】

トキタ種苗株式会社

 「先手を打って、新しい品種を提案していく。品種改良には時間がかかるので、いかに先を読むかが重要です」。
 そう話すのは、トキタ種苗株式会社 メディアシステム課の社員さん。それを反映するかのように、同社では2009年から日本でイタリア野菜を普及する取組み「グストイタリア」プロジェクトを進めています。具体的にどのような取り組みをされているのか伺いました!
(※当社発行の農業フリーペーパー「VOICE」35号/2016年夏号より転載)

イタリア野菜を日本に定着させる!

―「グストイタリア」プロジェクトの目的や始めたきっかけを教えてください。
 日本の食卓にイタリア野菜を定着させることを目的に、イタリア野菜の品種改良や普及に取り組んでいます。
 当社には海外拠点が4カ所あり、そのうち1つがイタリアなのですが、現地スタッフから「日本でイタリア野菜を売ってみたらどうだ」と提案されたことが最初のきっかけです。
 このプロジェクトの特徴は、イタリア野菜を日本の気候風土に合わせて品種改良し、美味しい食べ方の提案まで行う点です。しかし、そもそも馴染みのない野菜なので、まずは多くの方に知ってもらう必要があります。その一環として、毎年、展示商談会「カンポプローバ」(※下記参照)を開催しています。これらの取組みは種苗メーカーの中では大変珍しく、メディアからも注目されました。

―これらの取組みを含め、種苗メーカーは農業界にどのような影響を与えていると思われますか?
 一つは農業者の経営安定です。収益性が高く、実際に食べても美味しく、これから流行ると予測される野菜の生産にいち早く取り組むことにより、収入の向上や安定化が期待できます。そのために私たち種苗メーカーは、常に時代の流れを先読みして品種を作り出し、農業者に提案していくことが重要です。
 もう一つは、世の中にない野菜を生み出し、新しいマーケットを作り出せる点です。例えば、「カリフローレ」というスティック状のカリフラワーは、当社が作り出さなければ世の中に存在しない野菜でした。種苗メーカーは食品業界の最上流に位置していますが、食材の面で見れば食卓をより豊かにすることもできる、ものすごく身近な存在です。

Campo Prova(カンポプローバ)in Tokyo 2016

 今年で6回目の開催となった展示商談会「カンポプローバ」。このイベントでは、同社が開発した「グストイタリア」シリーズ(イタリア野菜)を生産している農業者と、野菜の流通業者や飲食店といった実需者を結びつけて、イタリア野菜の販売促進に繋げます。
 今年は北海道から沖縄まで26社が出展し、300名を超える実需者との商談に臨みました。


△商談会の様子

 また、より身近にイタリア野菜を使ってもらおうと、「フィノッキオ餃子」や「カーボロネロ焼きそば」など、家庭で作れる料理の数々が振る舞われました。その数20種類以上!料理のレシピ提案者が同社社員という点も驚きです。


△振る舞われた料理の数々。どの野菜が使われているか一目で分かるよう展示されている。


△トキタ種苗の時田社長(中央)と、「さいたまヨーロッパ野菜研究会」に所属する若手農業者の方々。2013年に結成された同研究会は、さいたま市内の若手農業者・トキタ種苗・レストラン・卸・行政関係者が連携し、イタリア野菜等の地産地消に取り組んでいます。

 来年100周年を迎える同社ですが、これからも新しいチャレンジが続きます。



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